【第7回】政治の世界に

2017/06/29【連載終了】たかまつななの気になる数字ですの♪

政治を愛するお嬢様芸人のたかまつななさんに毎月気になるニュースを紹介してもらう「たかまつななの気になる数字ですの♪」。読んでしょっぱなからびっくり! 身に覚えのない借金がどうやら私たちにはあるようです!? いったいなんでこんなことになってしまったのか? 私たちにできることってなんだろう? そんな疑問や、それに対する関わり方など、今回もエッジの効いたたかまつさんのコラム! ご一読あれ。

日本の借金

みなさま、御機嫌よう。

なんと、私800万円の借金をしていたことが発覚しました。

 

銀行からそんな大金を借りた覚えもありません。

いくらお嬢様とはいえ、お父様からそのようなお金をいただいた記憶もございません。

 

なんと日本には1000兆円借金がございまして、

一人あたり、およそ800万円だというのです。

 

しかもこの大金を誰が返済するのかというと、今の若い子供たちやこれから生まれてくる子供たちに押し付けられるというのです。つまり私たちは孫のクレジットカードを使って好き勝手にお買い物をしているのです。

 

なぜ、そうなってしまうかというと、国民から集めた税金を何に使うか決める政治家たちが、怖がって、いろんな人の意見を聞いて、みんなに還元しようとしすぎているからなのです。いろんなところのご機嫌をとろうとしているのです。

代表者を政治の世界へと送りこむ

ある大物政治家のパーティに潜入取材したときのことでした。会場にはおそらく何百人もいましたが、会費が1万円もするので、私と同世代の方は、見かけませんでした。

一人で来ていた、おばあちゃんの看護師の方とお話しました。その方は、私たち看護師が不利にならないように、代表者を政治の世界へと送りこむというのです。

 

「賢い考え方だなぁ」と当時、20歳の私は率直に思いました。

例えば、お笑い芸人のライブハウスでの楽屋では「電気とまった」「今月はガスが使えない」みたいな話を聞くのが、普通になってしまいました。芸人の先輩方と、若手芸人の生活の苦しさが話題になったとしても、「お笑いを盛り上げるために、政治の世界に誰かを送りこもう」とはなかなかなりません。

 

政治家は、看護師が何人いるから、何票つながるとか考え出したり、実態をきくことでそれを改善しようと思うわけです。

 

で、問題なのは、これを【陳情】と呼ぶのか、【忖度】と呼ぶのか。

断っておきますが、この場合の看護師さんは悪くはないと思います。自分たちの世界を守るために当然かもしれません。なにもせず、居酒屋で悪口をいう芸人がバカなのかもしれません。

 

その看護師がお金を渡したら問題なのか。お金を渡しても問題なくて、法律に違反したら問題なのか。この辺が非常にグレーゾーンでありますし、国民感情が別れるところだと思います。

 

企業だって、忖度はあります。忖度があったか、ないかは明らかになりにくいです。

森友学園や加計学園のニュースを見るたびに、本質からそれた議論になっていると不安になります。本当に獣医学部が必要なのかというところから見つめ直し、その上で必要なら規制緩和として全国一律にやるべきだったのか、それとも特区という方法でよかったのかなど検討する必要があります。

 

政策の是非を追求せず、人格を批判する野党。

それに印象操作だと罵る首相。

政策で判断しないメディア、国民。

 

なんか、どこをとっても悲しい気持ちになります。。。

この問題どのようにして解決すべきなのでしょうか。政策を判断して、現実的な議論ができる社会になりますように。

私は政治の授業をして、国民の政治リテラシーをあげることが自分ができることだと思い、今日も全国を駆け回ります。

 

※次回は7月29日(土)更新予定です。お楽しみに!


たかまつなな

お笑いジャーナリスト・お嬢様芸人・株式会社 笑下村塾代表取締役

フェリス女学院出身のお嬢様芸人として、テレビ・舞台で活動する傍ら、 お笑いジャーナリストとして、お笑いを通して社会問題を発信している。18才選挙権を機に、若者と政治の距離を縮めるために、株式会社笑下村塾を設立。「笑える!使える!政治教育ショー」を開発し、全国に出張授業・講師養成を行う。

芸能活動をする一方、東京大学大学院情報学環教育部、慶應義塾大学大学院政策メディア研究科で学業に勤しみながら、講演会・シンポジウム・ワークショップ・イベント企画など手がける。

夢は、お笑い界の池上彰になることである。

株式会社 笑下村塾HP:http://www.takamatsunana.com/

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