全国「七福爺」売り場　3店舗目：マスミ（静岡県）

2016/12/21

マスミ（静岡県）

ジャンボ長者53人、人生が変わる瞬間を見続けてきた「紀じい」

「昭和26年から宝くじを扱ってきたけど、売る枚数も少なかったし1等が出たなんてきいたことがなかった」と、当時のことを振り返る中村紀雄さん（76）。忘れもしない昭和60年のある日、常連の男性が「100万円当たったからお裾分け」と1万円を紀じいに手渡した。

「ありがたいお金だから、なんに使おうと思いながら町の古道具店に入ったら、店の隅にこの布袋様があったんですよ」

これも何かの縁と高さ40センチほどの木彫りの像を購入したところ、マスミの奇跡が始まった。「翌年うちから初めて年末ジャンボ1等8000万円が出ました。それから11年連続ジャンボ1等が。布袋様のご利益かどうかはわからんけれど、本当に信じられん話です」これまでに売り場から誕生したジャンボ長者は53人（当せん額累計120億円）。まさに静岡県を代表する大当たり売り場となった。

「あるとき年末ジャンボ２等1億円を当てた初老の男性が『自分は離婚して娘に迷惑をかけ通し。いまも娘の世話になっている。これで娘に家を建ててやれる』と男泣きしてね。私ももらい泣き。本当に宝くじは人生を変える。こういうことがあるからいままでやってこれたと思うよ」としみじみと語る紀じいだった。