政治を愛するお嬢様芸人のたかまつななさんに毎月気になるニュースを紹介してもらう「たかまつななの気になる数字ですの♪」。今回が最終回。連載1年半。たかまつさんは大学院卒業、NHK入局など様々なことがありました。何足ものわらじを履き、本当に日々努力されていました。本当にありがとうございました。
コラム開始から1年半
みなさま、御機嫌よう。
たかまつななです。
早いものでコラムを書かせていただき
1年半が経ちます。
そして、これが最後のコラムとなります。
この1年半を振り返ると、大学院卒業、NHK入局など様々なことがありました。
24歳のつたない私がお伝えできることは何か考えて書きました。
今、私はまさに5月病真っ只中です。
もう6月になりましたが、まだ引きずっております。
社会人になる、組織に入るってこういうことなのかと
その辛さ、大変さを身にしみて感じております。
私が思うのは「いつでも独立できる」と言いながら、
ずっと独立せず、会社の悪口をいう先輩がださいということです。
だったら、会社辞めて独立しちゃえばいいのに……って思ってしまいます。
人の悪口を言うことって、とにかくださいです。
耳が痛いとお思いでしたら、
悪口を言う暇があったら、すぐに独立の準備、副業をはじめてみるのはいかがでしょうか。
いかに自分が今いる組織がありがたいか分かると思います。
まずは、手を動かす。
口は手を動かしたあとに動かすものだと私は常々感じています。
幸い、私は自分の会社をもった上でNHKに入局いたしました。
だから、いつ辞めても大丈夫と心から思えるからこそ、
NHKで自分の自己実現をどうやったら果たせるかということに集中できます。
自分の発言にとにかく責任を持つ。
このことは大事です。悪口を言うなら人一倍手を動かす必要があります。
でも、同時に経営者をやっていたからこそ、
「無駄が多いな」と今の業務に対して思ってしまったり、
自分の意思決定がないことや責任をとれないことにやりがいを感じにくかったりします。
新入社員は信用できない。
でも、そうすると新入社員はやりがいを感じにくい。
権限をどこまで付与するのか難しいですよね。
私の会社のインターンでも悩んでいる事案です。
こんな私のような小さな会社の悩みは、
大きな会社でも、国においても同じ悩みを持っています。
例えば、子供に対して、どこまで権限を与えるかということです。
日本はとにかくリスクを考えます。
子供に何かあったらどうしよう。
子供って未熟だからできない。
親や先生がしっかりはりつかないとダメ。
そうすると成長の機会を逃してしまいます。
私は全国の学校に出張授業をしています。
政治に興味をもってもらいたいからお笑い芸人が先生となり、楽しく政治を伝えています。
海外で政治の教育がうまくいっている国は生徒会がきちんと機能しております。
フランスでは、学校管理評議会という議会が学校の中にあります。学校管理評議会は学校代表に加え、校長のほか、市町村の代表者、保護者代表者など30人で構成されます。学校の運営方針、校則の改廃などの決定権は学校管理評議会にあります。そして、共和国における議会・政治家の選挙・法律にあたるものが、学校内では学校管理評議会・クラスでの選挙・校則と考えられています。つまり、高校における生徒の代表が校長と対等に議論し、そこで最終決定を下せるのです。
日本においては、生徒会が類似のものとして想定されますが、生徒会には学校の最終決定権を持ち合わせていない学校が多いと思います。保護者はPTA会議、学校は職員会議というように、それぞれが独立しており、また生徒会の権限は職員会議よりは小さいです。故に、権限が小さいので、学校を自分たちの手で変えるという実感を持てず、社会を変えられるかもしれないという体験をしにくいのではないでしょうか。
まずは、上司は部下を信じること。大人は子供を信じること。子供や部下は信じてもらうために努力することが必要なのではないでしょうか。信じてもらうために私も頑張ります。そのために手を動かしましょう。
たかまつなな
お笑いジャーナリスト・お嬢様芸人・株式会社 笑下村塾代表取締役
フェリス女学院出身のお嬢様芸人として、テレビ・舞台で活動する傍ら、 お笑いジャーナリストとして、お笑いを通して社会問題を発信している。18才選挙権を機に、若者と政治の距離を縮めるために、株式会社笑下村塾を設立。「笑える!使える!政治教育ショー」を開発し、全国に出張授業・講師養成を行う。
芸能活動をする一方、東京大学大学院情報学環教育部、慶應義塾大学大学院政策メディア研究科で学業に勤しみながら、講演会・シンポジウム・ワークショップ・イベント企画など手がける。
夢は、お笑い界の池上彰になることである。
株式会社 笑下村塾HP:http://www.takamatsunana.com/