【2012年】宮城県「金華山黄金山神社」願かけ絵馬 奉納祈願レポート

2021/03/05

2012年で6年目となる、金華山黄金山神社への奉納企画。前年2011年3月11日に発生した東日本大震災によって、かつての奉納と状況が大きく異なった。そう、震災でまだまだ復興が進んでいないなかでの、奉納祈願となったのだ。

※本記事は、月刊誌『ロト・ナンバーズ「超」的中法 2012年5月号』発売当時のまま、掲載しています。

これまでの風景とは一変、困難を極めた奉納祈願

 2011年3月11日、東日本は大きな震災に見舞われた。同年3月9日に、金華山沖で大きな地震があったため、編集部は神社と連絡を取っていた。いつも対応してくれる神職の大久保さんは、そのとき「大丈夫ですよ」とおっしゃっていた。それから2日後のことだった…。以降、1カ月以上、神社とは連絡が取れない。編集部でも、さまざまな情報網を駆使し、金華山黄金山神社がどうなっているのかを調べた。幸い、自衛隊の方々にみな救出されたという情報を得、胸をなでおろした。

 神職の大久保さんと連絡を取れたのは1カ月半後のこと。声を聞いたとき、本当に安心した。あれだけの被害にもかかわらず、神社での人災はゼロだった。神域といわれる金華山、神さまのおかげとしかいいようがない。しかし、建物は相当な被害を受けたという…。電話のなかで、大久保さんは「来年も、ぜひ奉納企画をやってほしい」、そう話してくれた。まだ、被害の全容すら見えていない、復興への道筋などまったくわからないその時期に…。

 そう昨年のことを思い出しながら、2012年3月1日、宮城県は仙台へと入った。読者のみなさんから預かった大切な1496枚の絵馬を奉納祈願するために!

1496枚の願い、そして復興への思いよ届きたまえ

 仙台からは、車で石巻、そして金華山へと向かう船が出る鮎川港に向けて出発。石巻に入り、海岸線を走ると、そこは以前見た景色とは一変していた。さらに、鮎川港へ車を走らせると、これまであった漁村がまったく見当たらない場所も多かった…。ところどころ道も崩れ、片側通行。まさに危険と隣り合わせ。ようやく鮎川港に着くと、そこもまた津波に大きく破壊されていた。港から出ている定期船など、もちろんない。いまは、事前に小型船を予約し、連れていってもらうしかないのだ。

 そうして、ようやくの思いで金華山へとたどり着く。仙台を出てから4時間30分後のことだった。

 金華山の船着場も沈下し、臨時の桟橋ができていた。そこには見覚えのある大久保さんの姿があった。互いに目を見、そしてがっちりと握手をした。そこに言葉はいらなかった。

 しかし今回、大久保さんは奉納には立ち会わない。送ってもらった小型船で陸へと帰っていった。なぜなら、まだまだ神社の修復には時間がかかり、神職の方も交代で数名しか常駐できない状況だからだ。代わって今回は、神官の日野さんにお世話になることに。

 桟橋から神社へと続く参道は、津波により無残な姿に。途中、道が半分ほど崩れている場所もあり、復興への道のりの険しさを痛感する。

 神社に着くと、まだ雪が残っており、寒さもひとしおだ。金華山自体の状況が厳しいなか、待合室に通されると、温かいお茶を用意してくれていた。その気持ちが、ただただうれしかった…本当にありがたかった…。

 お茶をいただいた後、奉納へ向けて移動を開始。神殿へとつながる通路は、例年よりも数倍冷たく感じた。

 神殿に入ると大きな太鼓の音が響き渡り、いよいよ奉納祈願の神事が始まる。そして、神官による祝詞奏上。低頭し、神さまにひたすら祈った。

どうか1496枚、すべての願い事をお聞きください。
そして1日も早く、震災の復興が進みますように。
震災で悲しむ人の気持ちが、少しでも薄らぎ、そして安らぎますように。
どうか、どうか、お願いいたします。

 祝詞が終わると、神楽。巫女さんの見事な舞に、しばし時を忘れる。このような状況にあっても一糸乱れることのない神楽に、感動を覚えた。

 そして、金幣により奉納に参加したものに神さまの祝福を授かる。最後に、榊を神棚に向かって供え、神さまに恭順を示し、奉納祈願が滞りなく終了した。

 なお、奉納した1496枚の絵馬は、2012年3月18日、金華山山頂例祭日にて、お焚き上げされた。

絵馬だけでなく、なかには千羽鶴を折ってくださった読者も!

奉納後記

 当たり前ですが、映像で見る被災地の状況と、実際に見る状況では天と地の差があります。改めて復興への道筋は長く険しいものだと痛感しました。

 自分にできること、それはこの企画を毎年行なっていくこと。そして、東北へ足を運ぶこと。神社へお参りする人は、現段階ではほとんどいない、と聞きました。春先からは、参拝のシーズンが始まります。そこで読者のみなさんへ。できることなら、金華山へお参りしてほしいと思います。一人一人の力は小さいかもしれませんが、この記事を読んだ方が一人でも多くお参りに行くことで、復興への力になると信じるからです。

大きく崩れた参道。昨年来たときと比べると、一目瞭然だ。早い復興を願うばかり。

(本誌編集長/石川修)

2013年の奉納の模様はこちら↓

【2013年】宮城県「金華山黄金山神社」願かけ絵馬 奉納祈願レポート

 

※本記事は、月刊誌『ロト・ナンバーズ「超」的中法 2012年5月号』発売当時のまま、掲載しています。

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