一日に何かひとつでも良いことをしようと。でないとバチが当たるような気がします。

ラッキーナンバーはラッキーセブンから「7」

 

編集部　１９８０年代半ばの中学校を舞台に、給食マニアの教師と生徒の、どちらが給食をおいしく食べるかという戦いを描いた『劇場版　おいしい給食　卒業』が間もなく公開されます。

市原　給食の本質や教育について問う深いテーマはありますが、基本はコメディなので誰もが肩の力を抜いて楽しめる作品になっています。

編集部　演じられたのは主人公の教師・甘利田幸男です。

市原　甘利田は好きなものを好きと胸を張って断言し、滑稽な姿を見せながらも自分の人生を真っ当に生きていく。子供に対しても負けを素直に認められる……本当に素晴らしい人間だと思います。

編集部　甘利田先生が給食前に感極まって小躍りするシーンは大笑いします。

市原　あれは全部アドリブです（笑）。給食を食べるシーンは一食につき、毎食２〜３セット分は食べていたので大変でした（笑）。でも、この歳で給食を頂ける贅沢さを改めて感じました。

編集部　観終わった後に給食を食べたくなりそうですね。ところで、宝くじやロトを購入されたことは？

市原　以前、舞台をやった時に制作費がちょっと余ったので、スタッフから「宝くじを買うしかないだろう」って話が出てきて買ったことがありますね。

編集部　その結果は？

市原　結果はハズレましたが、当たったらどうしようというワクワク感が日増しに膨れ、スタッフキャストみんなの士気が高まったのがいい思い出です。

編集部　普段から運を招くことを何かされていますか。

市原　何か良いことがあったなら何かを我慢しなきゃいけないとか、人に対しても何かひとつ善意を施さなきゃいけないと常に思っているところがあって、１日に何かひとつでも良いことしようと心掛けています。そうしないとバチが当たるんじゃないかって思うんです。

編集部　一日一善ですね。

市原　そうですね。「良いことがあっても悪いことがあっても、人生トントンだから、どんなことがあっても前に進みなさい」と母に言われたことがあり、それが大きいと思います。あと映画や舞台のクランクイン前は自分に何か壁を作り、苦を味わって、それを乗り越えてから取り組まないと何かバチが当たるような気がしています。

編集部　なるほど。ラッキーナンバーはありますか。

市原　「７」ですね。単純にラッキーセブンからです（笑）。例えば、部屋に入る時も７歩目から入ろうって思ったり。

編集部　それも一種のゲン担ぎですね。今日の予想ナンバーにも入っていますね。選ばれる時も迷うことなく早かったです。

市原　本当ですか。でも、書いている瞬間は手に汗握りっぱなしで、当たった時の自分を一瞬想像しましたね（笑）。

編集部　では、最後にロト、最高賞金10億円ですが、当たったら？

市原　秘密基地を作りたいです（笑）。子供の頃に見て大好きだった海外の特撮人形劇『サンダーバード』に出てきた秘密基地に憧れているので、何もない更地の地下に作って、そこにはカッコいいビンテージのアメ車があって、おいしいお酒が飲めるバーがあって……もう完全に僕の世界ですね（笑）。