川村先生&野﨑先生のロトナン確率講座

【第9回】当せん金の理論値について~ナンバーズ~

2017/11/06【連載終了】川村先生&野﨑先生のロトナン確率講座

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昨年まで、オータムジャンボでしたが、今年からハロウィンジャンボと名称が変わりましたね。抽せんは11月9日(木)だそうです。買われた方は結果が楽しみですね。

 

さて、第8回でロト7・ロト6・ミニロト、ビンゴ5、ナンバーズ3&4すべての当せん確率の計算は終了しました。

第9回は当せん金額(理論値)について解説していきます。今回はナンバーズ4を例に見ていきましょう。

ナンバーズ4が理解できればナンバーズ3も基本は同じです。

 

まずはおさらい。ナンバーズ4の当せん金額(理論値)は以下①~④の場合で変わります。

抽せん数字4個の数字がすべて異なる場合

抽せん数字4個のうち2個が同じになる場合

抽せん数字4個のうち同じ数字の組み合わせが2組ある場合

抽せん数字4個のうち3個が同じになる場合

 

①抽せん数字が「1234」のように4個の数字がすべて異なる場合

当せん数字が「123」のような数字がバラのとき

 

②抽せん数字が「1123」のように4個のうち2個が同じになる場合

当せん数字が「1123」のように同じ数字が2つのとき

 

③抽せん数字が「1122」のように同じ数字の組み合わせが2組ある場合

当せん数字が「1122」のように同じ数字の組み合わせが2つのとき

 

④抽せん数字が「1112」のように4個のうち3個が同じになる場合

当せん数字が「1112」のように同じ数字が3つのとき

ナンバーズ4の当せん金額(理論値)

それでは早速、ナンバーズ4の当せん金額を求めます。実際の申込数字の分布は分からないので、ここでは、すべての数字の組合せがすべて同じ口数だけ申し込まれた場合の「理論値」の場合を取り上げます。

前回説明しましたが、理論値とは「すべての数字の組合せ(”0000”~”9999”の10,000通り)が1口ずつ購入された場合」にもらえる当せん金額です。すべての組合せが同じ口数の場合、それが100口でも、1,000口でも、10,000口でも全く同じです。

 

1口200円で10,000口購入され、45%が当せん金となるので、

        200円 × 10,000口 × 0.45 = 900,000円

が総当せん金額になります。

ストレートの当せん金額(理論値)

すべての数字の組合せをストレートで申し込んだ場合を考えます。

抽せん数字のパターンには、①~④の場合がありましたが、ストレートの当せんパターンはいずれも1通りでした。したがって、ストレートの当せん金額は、

        900,000円 / 1口 = 900,000円

となります。

ボックスの当せん金額(理論値)

次にすべての数字の組合せをボックスで申し込んだ場合を考えてみましょう。

抽せん数字のパターンが①の「抽せん数字4個の数字がすべて異なる」場合、1組4個の抽せん数字に対して、当せんパターンは24通りありました。つまり、24口すべてが当せんになります。したがって、1口当たりのボックスの当せん金額は、

        900,000円 / 24口 = 37,500円

となります。

 

同様に、パターンが②~④の場合、それぞれの当せんパターンには、②のときに12通り、③のときに6通り、④のときに4通りありました。したがって、1口当たりのボックスの当せん金額は、

        ②のとき、900,000円 / 12口 = 75,000円

        ③のとき、900,000円 / 6口 = 150,000円

        ④のとき、900,000円 / 4口 = 225,000円

となります。

セットの当せん金額(理論値)

セットは、ストレートとボックスを半分ずつ申し込む場合に相当します。つまり、1口200円ですが、この内100円をストレートに申し込み、100円をボックスに申し込んだ場合と考えましょう。つまり、前述のストレートとボックスの当せん金額を半額にして考えます。

今回は、申込タイプがセットで、ボックス当せんした場合を先に考えます。パターン①の場合、24通りの当せんパターンがありましたので、総当せん金額を半額で考えると、

       ( 900,000円 / 2 ) / 2口 = 18,750円

となります。当せん金は100円単位となっているので、この場合は18,700円が当せん金額となります。

同様に、申込タイプがセットで、パターンが②~④の場合、1口当たりのボックスの当せん金額は、

        ②のとき、450,000円 / 12口 = 37,500円

        ③のとき、450,000円 / 6口 = 75,000円

        ④のとき、450,000円 / 4口 = 112,500円

となります。

 

次に、申込タイプがセットで、ストレートで当せんした場合を考えましょう。ストレートはいずれの場合も1通りしかないので、ストレート分の当せん金額は、

        450,000円 / 1口 = 450,000円

となります。しかし、セットで申し込んだ場合、ストレート分の当せん金とボックス分の当せん金の両方をもらうことができます。したがって、この場合のストレートの当せん金額は、

①のとき、450,000円(ストレート分)+ 18,700円(ボックス分)= 468,700円

②のとき、450,000円 (ストレート分)+ 37,500円(ボックス分)= 487,500円

③のとき、450,000円 (ストレート分)+ 75,000円(ボックス分)= 525,000円

④のとき、450,000円 (ストレート分)+ 112,500円(ボックス分)= 562,500円

となります。

まとめ

今回は、ナンバーズ4の当せん金額(理論値)を解説しました。ナンバーズ4が理解できればナンバーズ3も基本は同じです。確認問題1で挑戦してみてください。

※次回は12月4日(月)更新予定です。

確認問題

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確認問題1

当せん数字が「123」のように3個の数字がすべて異なるとき

「ストレート」「ボックス」「セットストレート」「セットボックス」「ミニ」の理論上の当せん金額を計算してください。

確認問題2

今回、ナンバーズ4の当せん金額を計算しました。理論値では、すべての数字の組合せを1口ずつ購入した場合を用いました。それでは、すべての数字の組合せを10口ずつストレートで購入した場合、ストレートの1口当たりの当せん金額は、いくらになるでしょうか?

同様に、すべての数字の組合せを10口ずつボックスで購入した場合、ボックスの1口当たりの当せん金額は、いくらになるでしょうか?


川村 正樹(かわむら まさき)

1999年 筑波大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)。現在、山口大学大学院創成科学研究科准教授。
主な研究内容は、ニューラルネットワークの理論や、電子透かしモデルの復号アルゴリズムなど。著書「CentOS 7で作るネットワークサーバ構築ガイド」(秀和システム)などLinux関係の解説本を多数執筆。
山口大学卒業生の依頼を受け、卒業生のためならロトナン確率講座講師を引き受けましょうと、本講座に着手。

 

イラスト/シライカズア

 

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